カポエイラ・コンテンポラニア
Capoeira Contemporânea
【Capoeira Contemporânea】(カポイラ・コンテンポラニア)はまとまったひとつのスタイルを指す名称ではなく、さまざまなコンテンポラリー・スタイルの総称です。カポエイラの団体の圧倒的多数はこの部類に入るので、ここではカポエイラ・コンテンポラニアの先駆的な団体として、1960年代に出現したリオデジャネイロ市の「グループ・センザーラ」(Grupo Senzala)とサンパウロ市の「グループ・コルダォン・ジ・オウロ」(Grupo Cordão de Ouro)を紹介します。
定義 Definição
一般的にコンテンポラニアは、アンゴラとヘジョナウの両方を取り入れたスタイル、あるいはいずれかのバリエーション、もしくはどちらにも属しないスタイルと分類できますので、カポエイラ界でコンテンポラニアは圧倒的に多いです。[1] なお、本サイトでは、スポーツ競技化に積極的なスタイルをカポエイラ・デスポルチバ(Capoeira Desportiva)、プロテスタント教会の布教を目的とするスタイルをカポエイラ・ゴスペル(Capoeira Gospel)と区別しています。
また、1970年代からは、サルヴァドール市のメストリ・カンジキンニャ(Mestre Canjiquinha, 1925-1994)や弟子のメストリ・パウロ・ドス・アンジョス(Mestre Paulo dos Anjos, 1936-1998)などは「capoeira é uma só」、つまり《カポエイラはひとつである》とのスタンスで、アンゴラやヘジョナウなどの個々のスタイルは存在せず、それらはトーキ(リズム)の単なる違いにすぎないと訴え、アンゴラとヘジョナウの二極化が進んでいなかったバイーア州以外の多くのグループでも支持されました。
コンテンポラニアの一般的な特徴としては、白いユニフォームが使われることが多く、団体ごとに特有の段級位制度があり、日本の武道で使われる帯のように、レベルによって色の違う紐(corda, cordão, cordel)を腰に巻いて使います。また、多い人数向けの反復練習やアクロバティックな動きが多く取り入れられていることも特徴的です。
グループ・センザーラ Grupo Senzala
1960年代のリオデジャネイロ市でカポエイラに魅せられた若者たちが、バイーア州から移住したカポエイリスタ等から積極的に教えを乞い、ヘジョナウの影響を大きく受けながらもアンゴラの低い姿勢などの動きも取り入れて、反復練習やアクロバティックな動きを導入した革新的な練習方法を編み出されました。1966年に9人のメンバーによって「グループ・センザーラ」(Grupo Senzala)が創立され、独自のアプローチでブラジル内外にカポエイラを広めたとで、後にアンゴラやヘジョナウへの原点回帰のきっかけにもなりました。
1970年代に撮影されたパフォーマンスでは、メストリ・ネストル・カポエイラ(Mestre Nestor Capoeira)やメストリ・ペイシンニョ(Mestre Peixinho)、メストリ・トニ・ヴァルガス(Meste Toni Vargas)などのグループ・センザーラの第2世代のメストリ等が出演しています。
グループ・コルダォン・ジ・オウロ Grupo Cordão de Ouro
1967年にサンパウロ市で、バイーア州出身のメストリ・スアスナ(Mestre Suassuna)とメストリ・ブラジリア(Mestre Brasilia)が共同で「グループ・コルダォン・ジ・オウロ」(Grupo Cordão de Ouro)を創立し、同じ屋根の下でヘジョナウとアンゴラのメストリがカポエイラを教える画期的な道場が現れました。メストリ・ブラジリア [3] は後に独立しましたが、グループ・コルダォン・ジ・オウロは世界に最も広まったグループのひとつだといえます。
1994年から毎年有名なビーチリゾート地で開催されるイベント「Capoeirando」(カポエイランド)は、スタイルを問わず他団体からもゲストとして多くのメストリが招かれ、世界各地からカポエイリスタが集まる大イベントです。上記の映像は2012年の様子で、アクロバティックで素早いコンテンポラニア・スタイルが観られます。
とても残念なニュースですが、2021年6月にグループ・コルダォン・ジ・オウロで児童性虐待の内部摘発があり、世界中で激震が走りました。[4] 以前からカポエイラ界全体でジェンダー格差や女性の性被害も大きな問題となっており、被害者たちの救済と許されざる行為が一日でも早く是正されることを願うばかりです。
参考資料 Referências
Abib, Pedro Rodolpho Jungers. Mestres e Capoeiras Famosos Da Bahia. SciELO – EDUFBA, 2009.
Grupo de Capoeira Cordão de Ouro - O grupo e sua história
Peçanha, Cinézio Feliciano (Mestre Cobra Mansa).Assunção, Matthias Röhrig. Da senzala a academia - a diversificacao da capoeira. Ciêncihoje, 2015.
Silva, Washington Bruno da. Canjiquinha - A alegria da capoeira. Salvador, 1989.
Takeguma, Rui. Capoeira - Qual é a sua? Angola, Regional ou Contemporânea. São Paulo: Iê – Grupo Anarquista de Capoeira Angola, 2002.
Portal do Grupo Senzala - Mestres Fundadores
脚注 Notas
Takeguma, Rui. Capoeira - Qual é a sua? Angola, Regional ou Contemporânea. São Paulo: Iê – Grupo Anarquista de Capoeira Angola, 2002.
現在は「Capoeira Ginga Brasilia」を立ち上げ、スタイルの隔たりなくカポエイラを教え続けています。
Carta Capital: Capoeiristas denunciam mestres de um dos maiores grupos do país por crimes sexuais